こんにちは!新潟県上越市・妙高市を中心に活動しておりますパーソナルトレーナーの矢坂です!
ダイエット中、「カロリーゼロだから大丈夫」と思って人工甘味料入りの飲み物や食品を選んでいませんか?
実は近年の研究では、「0カロリー」だからといって必ずしも“安全”や“太らない”とは言い切れないことがわかってきています。
今回は、南カリフォルニア大学が行った研究を紹介しながら、人工甘味料と脳・代謝・体重の関係について解説していきます!
1. ゼロカロリー食品とは?
ゼロカロリー(またはノンカロリー)食品とは、法的には「100mlあたり5kcal未満」の商品に表示できるもので、人工甘味料(例:アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKなど)を使って砂糖の代わりに甘味を付けています。
一見ダイエットの強い味方のように思えますが…
2. 【研究紹介】人工甘味料と脳の反応:本物の砂糖との違い
南カリフォルニア大学が行った注目の研究(Hall et al., 2023)では、成人男女74名を対象に次のような実験を行いました。
- 被験者に「本物の砂糖」「スクラロース(人工甘味料)」「水」を摂取してもらい、
- 脳の反応を**fMRI(機能的磁気共鳴画像法)**で測定しました。
▼ 結果:
✅ 砂糖を摂取した際は、脳の「報酬系(※)」がしっかり反応
✅ 一方で人工甘味料では、同じ甘さを感じても報酬系が鈍い反応を示した
(※報酬系とは:甘いものなどの「快」を感じたときに働く脳の領域。ドーパミンの分泌に関わる)
▼ さらに驚きの結果:
人工甘味料を摂取したグループは、その後実際の食事で多くのカロリーを摂ってしまう傾向があることが判明!
「甘味を感じるけどカロリーが入ってこない」
→ 「満たされない」
→ 「もっと食べたくなる」
このような仕組みが脳内で起きている可能性があるのです。
3. 人工甘味料の落とし穴:なぜ太る原因になるの?
人工甘味料自体にはカロリーがほぼありません。しかし、次のような影響が考えられます。
① 脳の報酬回路が満足しない
→「もっと甘いものを食べたい」という欲求が強まりやすい
② インスリン分泌とのアンバランス
→甘味だけを感じると、体が“糖が入ってきた”と勘違いし、**インスリン(血糖を下げるホルモン)**が分泌されるケースも
→ 血糖の急低下 → 空腹感 → 間食の増加
③ 腸内環境への影響も?
近年の研究では、一部の人工甘味料が腸内細菌のバランスを崩す可能性も示唆されています。腸内環境の悪化は、代謝の低下や太りやすさにつながる恐れがあります。
4. 「じゃあ砂糖の方がいいの?」という疑問について
ここで「砂糖を選んだ方がいいの?」という疑問が出てくるかもしれません。
結論としては、 ✅ どちらも“量”が重要!
✅ 人工甘味料=安全・無害という認識は見直すべき
という点です。
特に最近では、アスパルテームに発がん性の懸念がある可能性が報告されたことも話題になりました。
2023年、世界保健機関(WHO)の外部研究機関である「国際がん研究機関(IARC)」は、アスパルテームを**「ヒトに対して発がん性の可能性がある(グループ2B)」**に分類しました(※1)。
現時点では、「通常の摂取量であれば直ちに健康被害が出るとは断定できない」という見解もある一方で、
✅ 長期的な影響は未解明の部分も多く
✅ 他の人工甘味料についても、今後の研究によって新たなリスクが明らかになる可能性がある
という状況です。
※1 補足:IARCの発がん性分類とは?
IARCの「グループ2B」は、限定的なヒトでの証拠と、動物実験での発がん性の可能性を根拠とした分類です。例えば、漬物や鉛、エンジン排気などもこのグループに含まれています。
つまり…
- 「人工甘味料は砂糖よりも安全」と思い込みすぎないこと
- 特に毎日・大量に摂っている方は注意
- 「甘味の感度」を育て、自然の甘みで満足できる味覚に整えることも重要
こうした視点を持って、長期的な健康維持を目指しましょう。
5. まとめ
✅ ゼロカロリー=太らない、ではない
✅ 人工甘味料は脳の報酬系を混乱させ、食欲を刺激することがある
✅ 特に「甘味中毒」の傾向がある方は注意!
✅ ダイエットを成功させたいなら、甘味そのものと上手に付き合うのがポイント
日常的にゼロカロリー飲料を摂っている方は、「なぜ自分は甘いものを求めているのか?」という視点で見直してみるのもおすすめです。
私について
新潟県上越市・妙高市を中心にパーソナルトレーニングを提供しています。
理学療法士の国家資格を持ち、解剖学・運動学・生理学・栄養学などの知識を活かし、体の不調改善からダイエット、ボディメイクまで幅広くサポート。