「糖質制限で痩せるって聞いたけど、何が正解なの?」「私、糖質を摂ると太りやすい体質かも…」
こんにちは!パーソナルトレーナーの矢坂です。
糖質は、私たちの体を動かすエネルギー源ですが、摂り方や体質によってその効果は大きく変わります。「糖質を摂ると太る」というイメージを持つ方もいますが、それは体の糖代謝や耐糖能(糖を処理する能力)が関係しているかもしれません。
今回は、糖質が体にどのように利用されるのか、耐糖能や糖代謝の視点から、正しい向き合い方を解説します!
炭水化物の記事をまだ読んでいない方はこちらも併せてご覧ください。
1. 糖質とは?
糖質は、食事で摂る炭水化物の一部であり、体内で「ブドウ糖」に分解されてエネルギー源として利用されます。特に筋肉や脳は糖質を主な燃料としています。
糖質が適切に代謝されるとエネルギーとして有効活用されますが、代謝がうまくいかない場合、血糖値が上昇しやすくなり、脂肪として蓄積されやすくなることもあります。
2. 耐糖能と糖代謝とは?
耐糖能とは
耐糖能とは、糖をどれだけ効率よくエネルギーとして利用できるかを示す指標です。耐糖能が低下すると、血糖値が下がりにくくなり、肥満や糖尿病のリスクが高まることがあります。また、今後詳細に解説できればと思いますが、「糖化」という状態を生み出してしまう可能性もあります。「酸化」と同じように可能な限り防ぎたいものになりますので投稿まで少々お待ちください。
糖代謝の流れ
- 糖の分解
食事から摂取した糖質はブドウ糖に分解されます。 - 血糖値の上昇
ブドウ糖が血液中に吸収され、血糖値が上がります。 - インスリンの分泌
血糖値を下げるため、すい臓からインスリンが分泌されます。 - エネルギーの利用または貯蔵
- エネルギーとして使われる(筋肉や脳)。
- 余剰分は脂肪として蓄積されます。
3. 耐糖能を低下させる要因
- 運動不足
筋肉量が少ないと、ブドウ糖を効率的に取り込む能力が低下します。また、いわゆる筋トレよりも有酸素運動が多くなると糖質の代謝ではなく「脂質」の代謝が優位になり、耐糖能が低下すると考えられています。有酸素運動だけではなく筋トレも並行して行いましょうと言われる理由の一つと言えますね。 - 高カロリー食の過剰摂取
特に精製された糖質や脂肪を摂りすぎると、インスリン感受性が低下します。 - 加齢
年齢とともに糖代謝が低下しやすくなります。 - 睡眠不足やストレス
睡眠やストレスがホルモンバランスを乱し、糖代謝に悪影響を与えます。
4. 耐糖能を改善する方法
① 運動を取り入れる
- 筋トレ: 筋肉がブドウ糖を取り込む能力を向上させます。特に6〜12回がギリギリ行えるような中重量から高重量を意識的に行うようにしましょう!
- 有酸素運動: インスリン感受性を改善する効果があります。前述したように筋トレと並行して行うように意識してみてください。
② 食事での工夫
- 低GI食品を選ぶ: 白米より玄米、精製パンより全粒粉パンなど、血糖値の上昇を緩やかにする食品を選びましょう。
※「GI」とは「グリセミックインデックス」の略称で、血糖値の上がりやすさを表す指標の一つです。一食あたりという定義であるためグラムあたりで数値化された「GL値」というものもあります。興味のある方はこちらも参考にしてみてください。 - 糖質と一緒に食物繊維を摂る: 野菜や豆類を組み合わせることで血糖値の急上昇を抑えます。注意点としては、野菜を先に食べることで血糖値の上昇を柔らげる「ベジファースト」と呼ばれるものがありますが、これは食物繊維の多い食材を摂取して1時間ほど経過してからの食事で効果が見られたとする報告があります。野菜と一緒に食べているからといってなんでもかんでも好き勝手食べすぎないように注意をしましょう!
③ 食事タイミングの調整
糖質を摂るなら朝や運動後など、エネルギーが必要なタイミングに摂取するのが理想的です。その際には消化されて利用されるまで早さを意識できるといいでしょう。糖の種類についてはまたいずれご紹介させていただきます。
5. 糖質制限がもたらすリスク
糖質制限が短期的には体重を減らす効果をもたらすことがありますが、過剰な制限は以下のリスクを伴います。
- 筋肉量の減少
糖質不足で筋肉の分解が進み、基礎代謝が低下します。 - 代謝の低下
長期間の糖質不足は、エネルギーを燃やす能力を低下させます。 - 集中力の低下
脳のエネルギーが不足し、集中力や判断力が鈍ることがあります。
また、糖質の制限によって体重が急激に減少する理由として挙げられるのが「水分」の減少です。炭水化物に代表されるご飯を想像していただきたいのですが、ご飯は炊飯前のお米の状態から水分と熱を加えることで普段食べているご飯、白米になっています。つまり、炭水化物は非常に水分を引き込みやすいんです。そのため、一時的に炭水化物(糖質)を制限することで体内の水分が減少して、体重が減るということなんですね。(体内の水分量が減ることによるデメリットも多数あります。こちらも追ってご紹介します)
6. 糖質の摂取量とおすすめ食品
適切な糖質摂取量
個人の活動量や目標に応じて異なりますが、総カロリーの40〜60%を糖質から摂るのが一般的です。
おすすめ食品
- 低GI食品: 玄米、全粒粉パン、オートミール
- 食物繊維を含む食品: 野菜、豆類、果物
- 運動時の補給: バナナ、エネルギーバー
まとめ
糖質は、私たちの体にとって欠かせないエネルギー源であり、耐糖能や糖代謝がその利用効率を左右します。糖質をただ制限するのではなく、適切に摂取し、耐糖能を改善することが健康やダイエット成功のカギです。
耐糖能を高めるためには、運動や低GI食品の摂取、食物繊維との組み合わせが効果的です。短期的な糖質制限に頼らず、長期的に体が喜ぶ選択をしてみましょう。糖質との正しい付き合い方を知り、理想の体づくりを進めていきましょう!
私について
新潟県上越市・妙高市を中心にパーソナルトレーニングをご提供させていただいております。札幌にてパーソナルトレーナーとして月間100件以上のトレーニングを提供させていただいていました。また国家資格である理学療法士を保有しており、栄養学だけでなく、解剖学・運動学・生理学・神経科学など様々な側面からお客様の理想の体への一歩をお手伝いしております。
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